皆さんこんにちは。双六問屋です。
見に来てくださりありがとうございます。
開催のニュースを聞いた時から心待ちにしていた写真展、齋藤陽道さんの「絶対」に行ってきました。
めちゃくちゃよかった。本当に行ってよかった。
帰り道、この感動を少しも減らさないままブログに書きたくて急いで帰ってきました。
会場の写真撮影とWEBへのアップはスタッフの方に確認し、許可をいただきました。ありがとうございました。(会場全体を撮るのはOKですが、写真をアップで撮るのNGとのことでした)
写真展「絶対」感想
いや、めちゃくちゃよかったです。いいとは思っていましたが、こんなにいいなんて。
今回の写真展は、逆光のポートレートが集められています。
これから闇に変わっていく空がその直前に見せた強い光に照らされた人間たち。
逆光になることで、輪郭を、存在を際立たせています。
齋藤さんの写真が好きなので、東京で開かれる写真展にはできるだけ行っていますが、今回ほどシチュエーションを限定された並びはなかったはずです。
逆光だから、はっきり表情が見えない。なのに、こんなに伝わってくるものが多いのはなぜ?
このオレンジ色の豊かさは何?スマホじゃ見えない、写真だからこそ表現されている色。
私が特に好きだったのは、「奏でた人」と「少女」。
ずっと立ち止まって見てしまいました。
齋藤さんのツイートに「奏でた人」があったので紹介させてもらいます。
この写真を、写真展では大きい写真で見ることができます・・・・!!
いいですよ、とっても。
(余談ですが、この奏でた人の女の子、マヒトゥ・ザ・ピーポーさんにすごく似ている気がします・・・トランペット吹いているし)
齋藤さんの写真は、童話のような、神話のような、「本当にこんな風景があるんだ!」ってびっくりすることが多いのですがこの「奏でた人」もそう。
あと、こちらの写真もそうです。(この写真は今回展示はありません)
懐かしさと神々しさが両立する不思議=感動。他の人の写真見てこんな気持ちなったことない。
「感動」の写真でも、空気中のホコリが光ってキラキラ舞う写真がすごく好きでした。
齋藤さんの光の切り取り方が好きなのですが、今回の写真展はそれをより強く感じました。
今回、会場には18点の作品が展示されています。
なんかね、さっさと見れないんです。一つ一つ、じーーーーって見たくなります。
逆光で隠れている部分があるからこそ、想像力が働いてしまうのかも?
「少女」の口元はどんなふうかじっと見つめてしまった。
「母子」も好きだな、お母さんの顔がはっきり写ってはいないんだけどそこには愛しかないんだってわかって、お乳のかおりもしてきそうな一瞬の写真。
こんなにいい写真展、無料で見ていいのかな・・・という気持ちでしたが、無料だからこそ、普段写真に興味ない人でもきやすいのかなと思ったし、色んな人の感想が聞きたいなとも思いました。
会期が終わりに近づくと混んじゃうと思うので早めにいったほうがいいかも。
できれば、平日のお昼や夕方にゆっくり見るのがおすすめです。
真ん中のテーブルには写真集「感動」をはじめ、齋藤さんのご著書が並べられていて自由に読むことができます。
ある一冊を手に取った時、その言葉を見つけました。
本に書き込まれていた言葉
(ここから先の文章は後で削除するかもしれません)
テーブルに置いてある本は齋藤さんの私物なのでしょうか。
ある1冊は、たくさん付箋がはってあり、鉛筆で書き込みもしてありました。
書き込まれている言葉に私は眼を奪われました。
カッコつけるな、だれもおまえの声はわからない。姿勢を見せろ!!
他の書き込みから推察するに、おそらく、齋藤さんが講演会の準備のために書き込んだものかな・・・?と思われます。いつもの齋藤さんの漫画に書いてあるのよりは少し強い感じがする文字でした。
私、この文字見た時、「ガーン!!」って衝撃受けたんです。
比喩として捉えるとしたら、私の本当の声を聞いてくれる人も少なく、届かないことも多いでしょう。それでも、やらないといけない場面ってたくさんあります。
姿勢を見せるなら、一人でもできる。これ以上、かっこ悪くなることなんてない。
実は私、今日、仕事で「もうダメかも」と思うことがあったんですが、めちゃくちゃ奮い立たせてもらいました。
これからも挫けそうになったらこの言葉を思い出すことでしょう。
生で見る写真って、なんでこんなにいいんだろう?
「写真展」のイメージ画像
なんで、写真ってこんなに感動するんでしょうね。
いや、齋藤さんの写真が素晴らしいのはもちろんなんですけど。
家のパソコンでも、手のひらのスマホでさえも見られるものなのに、生で見るともっともっと感動する、不思議。
多分色んな理由があると思うんですよね。元々写真は印刷するものだから、とか、反射光と透過光の違いとか。デジタルは表示する端末によって色も解像度も変わりますし。
でも、今回の写真展を見て思ったのはめちゃシンプルに「物体としてそこに存在する」から感動するのかなと思いました。iPhone15は6.1インチ、今回展示されている写真のサイズは49cm×59cm。iPhoneの74倍の大きさ。
写真が、物として眼の前にある。スワイプして消すことはできない。ただただ私と、写真だけが対峙している。「絶対」、存在していること。さわろうと思えば、さわれる。逃げられない。同じ空気の中に私と写真があるから、そこから伝わってくる情報量もすごいし、それをキャッチしてもっと感動するのかな、などと考えていたら、開催趣旨にこのようなことが書いてありました。
太陽と自身のあいだの”存在”に真向かいながら写された作品は、「今生きていて、やがて死んでゆく私たちが今こうして出会っているという事実を絶対的なものとして強くあらしめたい」という作家の”願い”であり、「ただ、存在として、そこにいる」素朴で劇的な存在のありようを、わたしたちの眼差しに立ち上がらせます。
写真展 「絶対」開催趣旨より引用
私とあなたの絶対の共通項。「今生きて、やがて死んでゆく、今出会っている」ということ。
齋藤陽道さんと同じ時代に生きられて、リアルタイムで新作を見られるというのは私にとって大きな喜びです。
あー、行けてよかった。会期中、もう一回は行きたいな。できれば、夕焼けの時間に行けたら最高だなー。
最後に「絶対」の会場情報をまとめます。もし、迷っている方いたらぜひ!行ってみて下さい。感想をコメント欄に書いていただけたらとても嬉しいです。
齋藤陽道さん写真展「絶対」 会場情報
会場
東京都中央区京橋3丁目6-18 東京建物京橋ビル
BAG-Brillia Art Gallery
会期
2023年10月7日(土)~10月29日(日)
休廊日
毎週月曜日・10月10日(火)
開場時間
11:00~19:00
入場料
無料
お出かけ前は、公式サイトをご確認ください。
齋藤陽道さん 写真展 絶対 展示会場 BAGの公式サイトはこちら
齋藤陽道さん X (旧Twitter)はこちら
齋藤陽道さんのニュースレターのページにも詳細が書いてありました。こちら
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