9月といえば氣志團万博、今年は中止だけど思い出を語りたい。打首獄門同好会編。 | 双六日録

氣志團万博の思い出をひたすら語る。パート1 打首獄門同好会

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9月といえば氣志團万博だった。でも、今年は開催されない。

今年4月の時点では、氣志團 綾小路翔さん(以下、翔やん)から開催発表も出ていた。

しかし、コロナの感染状況は悪くなるばかり。

7月22日、氣志團万博の中止発表。

「今回は、今回だけは貸しイチで頼むよ」と翔やんはコメントで発表した。

氣志團万博2024 〜シン・キシダンバンパク〜
2024年11月9日(土)・10日(日)『氣志團万博 2024』

今年は、氣志團万博だけではなく様々なフェスの開催についていろんな意見が巻き起こった夏だった。何が一番正しいのか、私にはまだわからない。

だから、楽しくって感動した、自分が見に行った氣志團万博の思い出をただただ書いていこうと思った。

来年は氣志團万博が開催されますようにとの願いをこめて。

実際書き始めると長くなってしまったので、分けることにした。第一弾はこちらのバンド。

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打首獄門同好会(2019)

2019年は9月14日、15日の2日間に渡り氣志團万博が開催。

しかしその5日前には会場となる房総半島に巨大台風が上陸。この年も開催の是非が問われたが、開催を決行。賛成、反対、色んな意見がSNSで飛び交っていた。

翔やんも当時「人生で一番悩んだ」と語っている。(きっと今年も同じくらい悩んだだろうなと推測する)

そんな中、氣志團万博は開催され、会場には「マブダチ募金」なる募金箱が設置された。

この年の、打首獄門同好会のステージがものすごく衝撃的だった。

打首獄門同好会は、なんとライブパフォーマンス中にお客さんから募金を集めまくったのである。

「今回参加するにあたり、色んな想いを抱えている方も多いだろう。

俺は今回氣志團万博がなかったら、この台風の事は対岸の火事として見ていたかもしれない。
ここには氣志團万博をきっかけとして集まったよそ者がたくさんいる。

どこよりも早く、強い狼煙をここ氣志團万博からあげて全国に広げよう。

それが俺たちの氣志團万博に集まった意味だ。
俺はこの募金箱をいっぱいにして翔やんに、『これは氣志團万博からです。氣志團は千葉県を愛しています』と胸をはらせたい。

とはいえ翔やんは良識あるヤンキーだ。俺たちは違う。押し付けがましいバンドだ。募金をはじめる。今から募金箱を持ったスタッフが会場をまわるからいい所見せたらいいと思うぜ。

ただし千葉県内から来た人はなにもしなくてよい。」

という、ボーカル大澤会長のこれ以上ないどストレートなMCからの「カモン諭吉」。

このMC、そしてその後のライブの盛り上がりを見た私の感情はぐちゃぐちゃで、涙が出た。

うまい棒が宙を舞い、肉の名前を叫び、日本の米は世界一だと主張する。
観客を沸かせて、笑わせながら、でも絶対優しいって伝わってくる。

募金という行為、音楽。そして笑い。この3つが合わさった瞬間を初めて見た。

募金ってとても素晴らしくて正しくて真面目な行為だけどそれを皆で楽しみながらしてもいいこと、そしてそれが音楽に支えられていること。頭がグラグラするくらい感情が揺さぶられた。

そして、「打首獄門同好会のファン、うらやましいなああああああ!!!!!!」と思った。自分の推しがこんな素晴らしいパフォーマンスを見せてくれたらとても誇らしいよね。「好きでいてよかった」って思えるよね。

先程のMCではこんなことも話していた。「『この状況なのに楽しんでいいのかな』と考える人もいるだろう。ぜひ会場内で地元の人たちが出店している屋台を利用してうまい飯を食ってくれ。それが復興につながる。」

それもあって私達は会場内でめちゃくちゃご飯食べたし、ジュースも何杯も飲みまくった。

(氣志團万博に出ているお店は美味しい。)

この日、打首獄門同好会のメンバーは、ライブ後も募金会場に立っている。

あの時、打首獄門同好会のライブを見なければ私は募金もしなかったかもしれない。

ちなみに、「カモン諭吉」1曲の間で集められた募金は、712,422円!1曲中ですよ。

募金箱を持ったスタッフが全然前に進めないほど皆駆け寄っていってたから、後ろで見ていた私たちは曲中に募金できず、ライブの後すぐに会場内に設置されている募金箱に寄付させてもらった。

そしてこの時に立ち上げられたマブダチ募金は、万博当日2日間だけで1184万4223円を集め、

万博当日で終わることなく、その後も氣志團参加イベント会場での受付、オンライン、関係者からの寄付などで総額2072万3333円を集めている。

https://www.kishidanbanpaku.com/2019/news/#pid87367

翔やん、胸はっていいと思う。

この後色んな災害が起きる度、ほんの少しだけど募金したり、ふるさと納税で災害地に寄付を行うようになったのもこのMCが忘れられないから。

そう考えると人生に影響を与えたMCだな。感動ってすごい。

この時のMCは、カットされつつも打首獄門同好会の公式ツイッターに残っているのでぜひ見てほしい。

ちなみに、新型コロナウイルスが流行しはじめ、軒並みライブイベントが中止になっていった矢先に、いち早く声をあげたのもこのバンドだった。

ベストアルバム発売記念ツアーの最終日が中止になり、急遽無観客無料配信ライブに切り替えて行うことを発表。しかも「うちがやっていることを他のバンドには求めないで」との注釈もきちんとつけて。

開催3日前の告知で、同時接続者数10万人以上、ツイッタートレンド入り。

私も「どんな感じなんだろうか」とドキドキしながら開催を待ったのだが(この時期はまだ配信ライブなんてほとんど誰もやってない)、1曲めに流れてきたのは

新曲「新型コロナウイルスが憎い」

そのとおりなんだけど、めちゃくちゃ笑った。そしてまた、困難な状況に、誰より果敢に挑戦しつつも笑わせてくれるパフォーマンスに謎の感動。

ちなみに、打首獄門同好会が発売したアルバム、「2020」はコロナ禍の日本を表現している傑作だと思う。それもそのはず、コロナ禍で大澤会長が作り続け、ツイッターで発表していた1分ソングを完全版として撮りなおしているアルバムなのだから。最後希望で終わるのがすごく良い。おすすめです。

コロナ禍の日常で制作された短編曲の完全版。ラストが希望で終わるのがイイ!
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本当に、あの氣志團万博のパフォーマンスを見ていなかったらこんなに素晴らしいバンドだと知ることもなかったんだな。

そして氣志團万博のすばらしいところの1つは、世界中のどのフェスよりも笑える所だと思う。

いつもの煽りV、師岡とおるさんによるイラスト、ジャンルを超えたお客さんたちのノリの良さ。

言わずもがな、音楽は素晴らしい。ライブはかっこいい。そして笑えるなんて最高でしょう。

さあ、氣志團万博の思い出、次回は「新しい地図」編を予定しています。

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