今年、残念ながら中止になってしまった氣志團万博。来年は開催されてほしいという願いをこめて、ただただ私の思い出を語っているシリーズ。
第一弾は打首獄門同好会を、
第二弾は新しい地図について思い返した。
第一弾、第二弾ということは第三弾があるはずで。
第三弾で書きたい人は決まっていた。
岡村靖幸である。
私は岡村靖幸の大ファンである。
ベイベなのである。
(岡村ちゃんのファンの呼称。キンプリのファンを「ティアラ」、BISHのファンを「清掃員」と呼ぶように。)
しかしこれを書くのが難しい。
「岡村ちゃん」こと、岡村靖幸の氣志團万博でのパフォーマンスは、WOWOWで放送されていないので映像をもう一度振り返ることができない。
基本的に岡村ちゃんが参加したフェスなどの動画は、他のアーティストが放送されたとしても、岡村ちゃんのは放送されない(生放送は除く)。
岡村ちゃんと所属事務所のポリシーだと思われる。
これまでの打首獄門同好会編と、新しい地図編はブログを書くにあたりもう一度録画を見直したのだがそれができない。当時のネットニュースなどの情報(セトリや写真)と、あくまで私の記憶、その時の感動をもとに書くこととなる。
でも、書くことに決めたのは、私が今まで何十本と見た岡村ちゃんのステージでもかなり上位に入る忘れられないものだし、氣志團万博の思い出を語るのなら絶対に外すことができないからだ。
とりあえず、やってみよう。
(やってみたら長文になってしまいました。目次をご活用ください)
悪天候
この年の氣志團万博は天候がひどかったのを覚えている。私が参加したのは2日め。
氣志團万博1日めも雨が降っていて、ツイッターのタイムラインには「とにかく寒い」「夜は気温が下がるから上着必須!」と書いてあって、レインコートの他にも厚手の羽織物を持って参加した。足元はレインブーツ。
とにかく朝から雨が降っていて、ずっとレインコートを着ていて暑いやら寒いやら大変だった。
やっぱり楽しいカラオケブース”LIVEDAM STADIUM”
そんな中でも、カラオケブースは盛り上がっていた。
(カラオケについては前回紹介したので、もしよかったらごらんください。)
この時だ。岡村ちゃんの曲をカラオケで歌うベイベの「だいすき」に合わせて、私と友人が踊り狂ったのは。
楽しすぎて笑いすぎて、全く知らない方のツイッターに「最前列の方盛り上がってくれてありがとう」と書かれていたのは。
雨は残念だが、やっぱり氣志團万博は楽しい。そして少し寒いおかげで、屋台のうどんがさらに美味しく感じる。
何度も言うけど、氣志團万博のご飯は美味しい。
ユニコーンも良かった
友人が見たいというので、ユニコーンを見に行く。出てきた途端すごい歓声。そして音圧と迫力がすごい!!
友人の感想
「海外の大物バンドみたいだ」
ものすごく共感。なんだろう、ベテランバンドが持つ、厚みのあるオーラがすごい。
氣志團万博はまっすぐ伸びる花道があるのだけれど、そこを民生さんが歩いていってものすごく音ズレするー!と言って遊んでいた。花道は長い。
こんなに何万人もが見守る中で心から楽しそうに遊べるユニコーン。すごいな。
推しが有名になる時の、あの一抹のさみしさはなんだろう
雨はまだまだ降り続いていた。岡村ちゃんは本当に「嵐を呼ぶ男」で、ライブの日は悪天候な事が多い。
岡村ちゃんの出番を待つ。
私達はステージの近く、岡村ちゃんのパフォーマンスがしっかりと見える距離。
私はとにかく岡村ちゃんが雨のステージで怪我しないようにと祈った。
私達の前には若い男の子たちのグループがいた。
「初めて見るわ、岡村ちゃん!」と楽しげに話している。
自分の推しを、他のファンの方たちが見ているという状況。なぜか私まで緊張してきた。
と、その時考えたこと。
「ああ、岡村ちゃん、本当に有名になったんだなあ」
とても嬉しい、そして一抹の寂しさ。私は自分の感情にびっくりした。
なぜなら、私は熱烈なベイベなのでむしろ岡村ちゃんの布教活動に勤しんできたのだ。
身近な人にすすめ、ラジオにリクエストを送り、イベントで音楽を探している時には岡村ちゃんを推薦する。店頭でスピーカーを試聴する時には岡村ちゃんの曲をかける。
CDや本はできるだけ店頭で買うようにし、店員さんに少しでも取り扱いを増やしてもらうようにする。
そんな私が、なぜ「有名になったこと」で寂しさを感じるのか。
「ミュージシャンズ・ミュージシャン」的立ち位置だった岡村ちゃんが、今はこんなに広い氣志團万博の会場をお客さんでいっぱいにしている、という変化にものすごく嬉しい反面、とても遠くに行ってしまったように感じたのだと思う。嬉しい90、寂しい10くらいかな・・・。いや、80、20か・・・。
岡村靖幸、登場
そして、ステージが始まった。
岡村ちゃんと長年一緒にやっているバンドメンバーが先に登場。
そして、岡村ちゃんが舞台に立つ。
岡村ちゃんが現れた途端、大きな歓声が客席からあがる。
アルバム「幸福」のリード曲、「できるだけ純情でいたい」からスタート。幸福は雷雨の音で始まるアルバムなので、まさにこの時の氣志團万博にぴったりの曲。スーツを着た岡村ちゃんがポケットチーフで何度も顔を拭いていた。
ものすごく、かっこいい。
雨の中、ステージで岡村ちゃんが歌い、踊る。
見たことない、誰にもできないダンス。伸びる声。
客席がうねる。たくさんのお客さんが「岡村ー!!」「岡村ちゃーん!!」って叫んでる。
クライマックス直前、客席が最高に盛り上がっているその時だった。
突然、岡村ちゃんが花道に足を踏み出した。
どんどん進んでいく。雨粒が岡村ちゃんの顔に当たる。
とうとうメガネを外してポケットに入れた。
岡村ちゃんが花道に出た事がめちゃくちゃ意外だった。メインステージ部分で終わらせると思っていた。
普段のライブでは岡村ちゃんは花道を作らないし、氣志團万博だからといってスタイルを変えないと思っていたから。
岡村ちゃんは脇目もふらず、花道をずっと進んでいく。
センターステージに着くと、ライトアップされた観覧車を背にして、完璧なダンスを見せたのである。
1つのリズムの狂いも見せずに。
はい、皆さん思い出してください。
先程書きましたね?「花道が長くて音ズレする」と。
その状況で、岡村ちゃんは、1つのリズムも狂うことなくダンスしてビシッと決めたのです。
しかも、岡村ちゃんは
イヤモニ無しで。
私はこの時の岡村ちゃんのダンスを一生忘れない。
ステージが始まる前までは「寂しい、ぴえん」だどうだと言っていた私のその時の気持ちは
世界よ、これが岡村靖幸だ
これに尽きる。本当に大げさじゃなく、そう思った。
会場中の皆、今、見たでしょ!!岡村ちゃんってこんなにかっこいいんだよ!!最高でしょ!!
叫び出したいくらいだった。
私、この人のこと大好きなんだよ!私の大好きな人かっこいいでしょう!!
別に自分は何も偉いことしてないのに、思わず自慢したくなるくらい誇らしかった。
さっきまでの寂しさなんてどうでもよくて、世界中の人が岡村ちゃんを見ればいいのにと思った。
このパフォーマンスは本当に素晴らしくて、5ちゃんの岡村ちゃんスレも盛り上がっていた。
ステージから遠くにいたベイベは、モニターに大きく映った、観覧車×ダンスを決めた岡村ちゃんがかっこよすぎたと書き込みしていたな。
氣志團万博の素晴らしい所の一つが、WOWOWのスタッフによるカメラワーク。
ライブ中に映し出される、ステージ脇に設置される大型モニターの映像も素晴らしい。
ライブの時にゆっくり後ろで見たい人も、十分楽しめると思う。
そして岡村ちゃんのステージが終了。
会場、盛り上がってた。
私達の前の男の子たちは
「やっばかったな!」「な!!」と話していた。
他のお客さんたちも、
「独特すぎて笑っちゃう。だけどなんなの、このかっこよさ。見たことない」
という雰囲気だった、はず。
会場に嵐を巻き起こしたまま、岡村ちゃんのステージは終わった。
この時の、青木カズローさんが撮った岡村ちゃんのステージがかっこよすぎるので見てほしい。
あと、この時の岡村ちゃんのライブ、商品化してくれたらすごく嬉しいです。絶対に買います。
山下達郎も、少し
岡村ちゃんのライブを見終えた私達は、正直言うともう帰ろうかという話もしていた。
とにかく1日中の雨で疲れていたのだ。そして岡村ちゃんのライブが終わったらずいぶん寒くなっていた。
しかし、やっぱり残ろうと決断。
だって、達郎さんのライブなんて一生見られないかもしれないでしょう。ものすごいプラチナチケットだから。
ステージから遠く離れた場所に、なんとかブルーシートを敷くことができた。
(達郎さんも、WOWOWで放送無しだったので記憶をもとに書きます)
氣志團万博が開催される前の週、達郎さんは自身のラジオ番組「サンデー・ソングブック」で、奥様の竹内まりやさんとこんなことを話していた。
「今年の夏の一番の楽しみは氣志團万博」「すごい皆に聞かれるよね、私も一緒に行くよ~」
そう、ご夫婦揃っての万博参加である。
達郎さんのライブが「ハイティーン・ブギ」で始まった事にびっくり!
モニターに、コーラスとして竹内まりやさんが映っている。楽しそう。可愛い。
達郎さんは最後に「さよなら夏の日」を歌ってくれた。
ブルーシートには雨が溜まってお尻が濡れて気持ち悪いし、化粧ははげまくっているし、体はヘトヘトのボロボロなのに、この歌を聴いている時は、一瞬世界の空気が全部澄んで見えた。
一生忘れないと思う。
そして、氣志團万博後、翔やんがななにーで
「達郎さんは、ギターのカッティングがめちゃくちゃすごい!日本一だと思う。氣志團万博の花道で、達郎さん全然ずれてなかったからすごい、しかもイヤモニ無しで」と話していた。
翔やん、岡村ちゃんもそうだよ・・・・
(たしかななにーだったと思うんだけど、記憶違いでしたらすみません)
関係者の方々、この時の岡村ちゃんと達郎さんの映像を商品化してください。
難しいと思いますがぜひ、いつかもう一度見せてほしい。
最後に
ここまで読んでくださった皆様。どうもありがとうございました。
今回は記憶をもとに書いていますので思い違いがあるかもしれませんが、私の中の伝説として残しました。
ジャンルが幅広い氣志團万博だからこそ生まれた伝説かもしれません。
歌って、踊って、笑って、泣いて、食べて、全部楽しめる氣志團万博が大好きです。
来年は氣志團万博をみんなで思いっきり楽しめる事を願っています。
ツイッターでは、こんなハッシュタグで、色んな方の氣志團万博の思い出が見られますよ。
#氣志團万博最高かよ
来年、あの街で、あの海で、会いましょう
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