皆さんこんにちは。双六問屋です。
見に来てくださりありがとうございます。
さて、最近、GEZANというバンドにどっぷりはまっています。
先日はライブにも参加しました。
そして、レコードを買ったのですがこれが・・・
素晴らしい!!!なんだこれは!!!!
と感動したのでブログに書きます。
GEZANはもうすぐ中野サンプラザと、北九州でのライブがありますし、物販でレコード買おうかな?と思っている方もいるかもしれません。
買うことをおすすめします。
また、「ユリイカ」2023年4月増刊号 総特集マヒトゥ・ザ・ピーポー、これも本当に素晴らしくて、まるごと一冊熱すぎるほど真っ赤に染まった愛情の塊でした。後述します。
※こちらのブログでは、著作権を侵害しないように気をつけながらレコードや本を紹介しますが、もし何かありましたらお問い合わせページからご連絡ください。何卒よろしくお願いします。
「あのち」と「狂」、サブスクでも聴けるのにレコードを購入した理由。
私は音楽に全然詳しくないただの音楽好きで、きちんと真面目な解説はできなくてすみません。
ただ、本当にGEZANのレコードいいので書かせてください。
私が考える、サブスク・CD・レコードの音質の違い
「今の時代、サブスクで音楽聴けるのになぜわざわざ購入するの?その必要ある?」と思う方もいらっしゃるかもしれません。
もちろんサブスクでも音楽を聴くことはできるのですが、レコードはさらに深く楽しむことができます。私が考える、サブスクとレコードの違いはこんな感じ。
例えば、フルートの「ぴーぴー」という音。
サブスクでも、ちゃんと音は「聴こえます」
CDだと、音の表現がより豊かになるので「伝わってきます」
レコードだと、空気感まで届いてくるので「包まれます」
レコード=手作り料理。苦味や酸味もあってさらに味が引き立つ。毎日食べても飽きない。ただし作るのも保存にも手間はかかる。
CD=最高のインスタント食品。深みよりも、誰の口にも合うようにできていて美味しい。管理が楽。
サブスク=サプリ。必要な栄養素を手軽に取ることができる。とにかくたくさん持ち歩ける。
特に「あのち」と「狂」は声の重なりがすごいアルバムだからもっと深く聴きたかった
「あのち」と「狂」、どちらも声の重なりがすごいですよね。たくさんの人の声がいくつもいくつも重なっている。同時に歌ったり、交互にうたったり、叫んだり。この声の深さをレコードで聴きたかったんです。レコードだと音が平面から立体に起き上がってくるイメージ。
この点において「あのち」も「狂」もレコードを買って大正解でした。
「あのち」も「狂」も、プレイリストではなく1枚通してしっかり聴きたいアルバムだから
サブスクってすごく便利ですよね。たくさんの曲を好きなときに聴くことができます。
お気に入りの曲をプレイリストに入れておいて、その時の気分にあったものを連続して聴けます。
また、誰かが作ったリストから新たにお気に入りのミュージシャンを見つけることもできる。
これはサブスクの持つ大きな魅力です。
ただ、GEZANのアルバムって通して聴くとさらに、さらにいいんですよ。
私は「これでこそアルバム!!!」と感動します。1枚通して聴くことで世界が完成される。
アーティスト自身が決めた曲順にものすごくワクワクする。これ以外の曲順なんて考えられない。
どっぷりその世界に浸って聴きたいんです。
レコードって曲を飛ばすことにはあんまり向いていない。
(レコードの溝を見てそこに針を落とせばそこから再生することはできますがあんまりやらない)
不便だけどしっかり音楽に向き合えるのがアナログ盤の良さ。
あと、レコードは一般的にA面・B面に一番推しの曲を持ってくると言われているようです。
レコードの内側より外側の方が音質が良くなるためだそう。
あのち A面 1曲め (い)のちの一つ前のはなし B面 1曲め We Were The World
狂 A面 1曲め 狂 B面 1曲め 赤曜日
いや、最高だろ・・・。
レコードの内周で音が歪むことについてはこちらの東洋化成さん(アナログレコード製造工場を持つ会社)のインタビューをどうぞ。
東洋化成さん、「あのち」「狂」どちらにも名前が載っていますね。
このアルバム、10年後も聴くだろうから物として持っておきたい。
もう、これに尽きるかも。すごく好きな音楽だから、実体がないサブスクじゃなくて物体として手元に置いておきたかった。物として置いておけば急に消えることはないから。
さて、では「あのち」と「狂」それぞれを紹介します。
あのち レコード (JSGM-57)
タワレコオンラインはこちら
A面
1 (い)のちの一つ前のはなし
2 誅犬
3 Fight War Not Wars
4 もう俺らは我慢できない
5 We All Fall
6 TOKYO DUB STORY
7 萃点
B面
1 We Were The World
2 Third Summer of Love
3 終曲の前奏で赤と目があったあのち
4 JUST LOVE
5 リンダリリンダ
私がドはまりすることになったきっかけ、「あのち」。素晴らしすぎる。
だいたい、「Million WishCollective」って名前から良すぎる。「100万の願いの集合体」、アートの世界でいうところのコレクティブは「芸術家集団」みたいな感じなんでしょうけど、「あのち」を聴いていると芸術がどうとかより、とにかく生きている人が集まっている圧倒的なパワーを感じます。
あと、「もう俺らは我慢できない」聴く度、JAGATARAの「もうがまんできない」を思い出してたんですが、それをなんとユリイカでちゃんと触れてくれていてめちゃくちゃ嬉しかった!!!後述します。
あのち ジャケット 盤面 歌詞カード
レコードは、もし今発売されているものが全部売り切れて再発される時は色や仕様が変わる場合があります。今回私が買ったレコードの型番はJSGM-57です。
そして、歌詞カードは日本語と英語が併記されています。
最高。
アメリカ盤やイギリス盤など、海外でプレスされたものがもてはやされることが多いレコードの中で、「Made in Japan」と堂々と書かれた「あのち」。ミュージシャン自身が提供してくれる英語が書かれているっていい。言語によるニュアンスの違いが極力抑えられているだろうし。
これはどんどん海外の人にも広まってほしい。
いや、もう広まってるか。You Tubeのコメントでも海外の方の書き込み多いですもんね。
「あのち」のレコードで好きな所
・もう、始まりのバグパイプからめちゃくちゃいい。
・A面3曲め 「Fight War Not Wars」でグーッとテンション高まってそこから続く4曲め「もう俺らは我慢できない」への繋がり方。
・A面 6曲め TOKYO DUB STORYの言葉のかけあい。何層にも重なった声と楽器。
・B面 1曲め We Were The Worldのコーラスの重なり。
・このアルバムの最初と最後に入るマヒトゥ・ザ・ピーポーさんが話すおじいちゃんの語り部分もレコードだとより柔らかに、はっきりと言葉が聴こえる用に感じます。
この語りの「あんたはこのアウトロをイントロに変えて新たな旅に出る」っていう言葉が、私大好きなんです。愛しているといってもいい。
狂 レコード (JSGM-34LPC)
タワレコオンラインはこちら
A面
1 狂
2 EXTACY
3 replicant
4 Human Rebellion
5 Ageha
6 Soul Material
7 訓告
8 Tired Of Love
B面
1 赤曜日
2 Free Refugees
3 東京
4 Playground
5 I
大名曲揃いのこのアルバム。「東京」と「I」が収録されている以上、買う以外の選択肢はないなと思いました。
このレコード、曲がいいのはもちろんなんですけど、レコードの作りがもう芸術品でめちゃくちゃ感動しました。この値段で買っていいの?!とさえ思います。では、紹介します。
狂 ジャケット 盤面 歌詞カード
ジャケット 表
ジャケット 裏
まず、このジャケットの写真が素晴らしい。
スマホでアイコンとして見ていたけど、レコードは大きいし物体として印刷してあるから写真の良さがさらにわかる。この写真、頭巾の下に顔にこんなふうに歯が見えているの初めて気が付きました。
私が買ったのは限定版 クリアレッドヴァイナル 。JSGM-34LPC。
この狂、レコードの内袋が黒なんです。
赤いレコードに黒い内袋、かっこよすぎてこれ見た時本当に声出ました。
どれだけこだわった作りなんだ!!!!!
盤面は真っ赤。
あのちの赤より透明度が高い赤です。
向かって左(センターラベルが真っ白)が「あのち」、右が「狂」
歌詞カードは、真っ赤に白文字。
「狂 KLUE」、の読み方、いつも「くるえ」かな?「くるー」かな?と思っていました。
この歌詞カードの十三月KLUEって書いてあるの見て、英語の「crew」=クルー(乗組員、船員)とかけてるのかも!と感じました。なのでくるーでもくるえでも好きなように読んでいいと私は思います。(個人的見解)
こういう発見をくれるのも、この歌詞カードを読んだからわかること。やっぱりレコード買ってよかったと思える瞬間です。一つ一つのこだわりを楽しめます。
「狂」のレコードで好きな所
・「今、お前はどこでこの声を聞いてる?」と尋ねられるところから始まるこのアルバム。レコードを買ってからはいつも心の中で「部屋でレコードで聴いてる・・・」と言ってしまう。
・B面 2曲目め Free Refugeesから3曲め東京までの流れ、最高です。
Free Refugeesのちょっと怖いような、でもすごく迫力あって聴かずにいられない民族音楽みたいな音に、歪んだ音がグーッと重なってきて始まる「東京」のイントロ。
これ、サブスク(というか、デジタルデータ?)よりレコードのほうがものすごくシームレス。重なっていって本当につなぎ目がないように感じる!!!
・B面 4曲め Playground 子どもが公園で遊んでいる音。
Playground、43秒の短い曲です。
サブスクで聴くより公園と子どもの声で景色が浮かんでくる感じがします。そこからの「I」・・・いいですよー!!
ユリイカ 2023年4月 総特集 マヒトゥ・ザ・ピーポー
すみません、ここまででめちゃくちゃ長くなってしまいましたが、ユリイカも本当に素晴らしかったので書かせてください。
6万字インタビュー、これノーカットで8時間まるごとインタビュー音声出してくれたら別途購入したい。ぜんっぶ面白かった。
6万字インタビューで特に印象深い点 3つ
・全感覚祭で疲れすぎたマヒトゥ・ザ・ピーポーさんの腫れまくった顔写真、史上初公開。
あれ、本当にマヒトゥさん?と思うくらい人相が変わっていた。
・ライブを終えたマヒトゥさんに怒鳴った友川カズキさんの言葉。
最高によかった。しびれた。
友川さんの音楽に対する愛と覚悟がこの一言でビンビンに伝わってくる。
私はこの言葉を全ミュージシャンに読んでほしい。
私ももっと誠実に音楽をしっかり受け取っていきたいです。
・大森靖子さんとの意外な関係性。
大森靖子さんがしばしば語る「孤独と孤立」について、一番理解しているのはもしかしたらマヒトゥさんではないだろうか?
あのち収録「もう俺らは我慢できない」と、JAGATARAについて解説がある!!!
「もう俺らは我慢できない」を最初に聴いた時、JAGATARAの「もうがまんできない」を思い出しました。あと「吐き気がするほどロマンチック」というのはザ・スターリンかな?とも。
今回のユリイカでは、JAGATARAについての著書も出されている陣野俊史さんが、マヒトゥさんの歌や小説からJAGATARAとの関係性を読み解いています。面白かったー!!!
UAさんとマヒトゥさんの花園神社のお話、あれってゴキコンのことだよね?
UAさんが語るマヒトゥさんとの思い出話。花園神社の見世物小屋。これって劇団ゴキブリコンビナートのことですよね?私も見に行きました!!すっごく面白かった。あの雰囲気忘れられない。
そして今回始めてUAさんにマヒトゥさんが曲提供しているのを知りました。
めちゃくちゃ良くてびっくり!
微熱と「情熱」がつながっている仕掛けもいいけど、歌に漂う雰囲気が最高にいい。
最後に U-NEXTでGEZANの作品が見られました!!
U-NEXTで GEZAN With Million Wish Collective「日比谷野外大音楽堂 独炎 2022.3.27 が見放題配信スタートすることが発表されました!!
また、U-NEXTでは他にもGEZANのドキュメンタリームービー、Tribe Called Discord~documentary of GEZAN~も見放題で見ることができます。
最初の1ヶ月は無料で試せるので、登録して見てみました。
日比谷野外大音楽堂 独炎、これ生で見られた人羨ましすぎる!!いいなあ!!
この空の下、私も一緒に過ごしたかったなあ。
カメラの台数もすごく多くて臨場感ありました。
去年の3月のライブですが、あのち収録曲もたくさん演奏されていましたね。
Tribe Called Discord~documentary of GEZAN~、こちらはGEZANのアメリカツアーの様子が収められています。
マヒトゥさんがインタビューで時折お話されるネイティブ・アメリカンのことや人種差別について、映像を通して追体験できます。
それぞれの方のコミュニケーションの方法も興味深いです。
遠いアメリカ、近くの中野。どちらも世界はつながっている。
GEZANの音楽をきっかけにして、世界のいろんなことを知ることができるのも嬉しい。
幸せになる それがレベルだよ
GEZAN 「I」 狂 収録
ここまで読んでいただきありがとうございました。
双六問屋でした。
レコードプレーヤーを持っていない方はこちらのレコードプレーヤーがおすすめです。
詳細はこちらのブログに書いていますのでぜひどうぞ。
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