皆さんこんにちは。双六問屋です。
見に来てくださりありがとうございます。
大好きな宇野亞喜良先生の個展を見に行ってきました。
もう、素晴らしくて、可愛くて、夢より素敵な夢の空間だったので感想と情報を書きます。
撮影とWEBアップの許可はスタッフの方にいただきました。ありがとうございました。
会場内に3枚撮影禁止の展示がありましたのでこちらは載せていません。
人気がある展覧会なので、平日に行ったほうがゆっくり楽しめるように思います。
日曜日は休館日です。お気をつけください。
2023年1月18日発売のイラストレーション3月号が宇野亞喜良さん特集で、なんと宇野先生の卓上カレンダーが付録としてつくそうです。
宇野亞喜良さん 個展 万華鏡 情報
会場
東京都中央区銀座7-7-2 DNP銀座ビル
ギンザ・グラフィック・ギャラリー(ggg)
最寄り駅
東京メトロ銀座線・日比谷線・丸ノ内線銀座駅A2出口より徒歩5分
JR新橋駅 銀座口より徒歩10分
GINZA SIXの近くでした。
「宇野亞喜良 万華鏡」のタペストリーが目印です。
会期
2022年12月9日(金)~2023年1月31日(火)
休館日 日曜日・祝日
開館時間:11:00 – 19:00
入場料
無料
会場詳細
1階 俳句と少女をテーマにした作品シリーズ約20点 特殊な印刷技法で魅せる夢の世界
まず、入り口に入った時から夢の始まりです。壁一面に宇野先生の少女たちの絵が展示されており、壁にも大きく少女たちが描かれています。入った時から心臓がドキドキしたり、ぎゅうっと掴まれたり、愛おしさで胸がいっぱいになってしまうくらい、宇野先生の世界に一気に引きずり込まれます。
今回の個展、特殊な印刷技法による絵の楽しみ方をたくさん知ることができました。
段ボールにシルクスクリーンで印刷してあった「襤褸市」
「襤褸市」(ぼろいち、と読むそうです)という名前の通り、ボロボロの段ボールに印刷されている少女の瞳の美しさ。添えられた俳句は「襤褸市の隅で月光売ってをり」 良すぎる。
エンボス加工になっていて、会場に用意してあるペンライトの光を当てることで見え方が変わる「蛇の衣」
こちらの絵は色とりどりのビーズが貼ってあるように見えますが、印刷の上に色をつけていて、実はビーズは透明だそう。
どの絵もすっごく素敵です。その中でも私が好きだったのは、宇野先生ご自身の俳句が書かれている「ユニコーンの」
宇野先生の俳号(俳句を読む時専用のペンネーム)が「佐亭」だそうです。
「ユニコーンの 不良少女に なつく理由(ワケ)」という俳句のそばに、「不良少女でバージンガールも存在するわけでユニコーンは嗅覚で理解するのです」と書いてあります。
悪魔の顔と天使の顔。両方合わせもつのが少女。悪魔の顔に隠れた天使は、現実では存在しないユニコーンという生物にしか見極めることができない。
プリズムプリントという技法が使われているそうで、見る角度によって色の変化が起こります。
この絵があまりに可愛くて、「私も涙袋にもっとハイライト入れよう」と思いました。
地下1階 宇野亞喜良さんのポスター約50枚 宇野さんの初期作品。アバンギャルド・アンダーグラウンド・耽美・・・
地下に降りるとポスターが約50枚展示されています。私は何度か宇野先生のイベントに行っていますが、その中でもかなりのボリュームがある展示だと思います。
今回、SNSで話題になっているのが、沢田研二さんの「セーラー21金ペン」のポスター(1968年)です。ただし、このポスターは撮影禁止でした。刈谷市美術館(宇野先生の作品がたくさんある美術館)のデータベースで紹介されていたのでリンクを貼ります。
刈谷市美術館 収蔵作品データベース「セーラー21金ペン」ポスター
このポスター、生で見られてすごく感激しました。1968年。この時ってまだフォトショップとかないですよね?なんでこんなに沢田研二さんと、宇野先生のイラストが溶け込んでいるんだろう。
上半身は沢田さんの写真で、下半身はイラストなんですよ。すごくないですか?
そして、宇野先生の世界観に負けない沢田研二さんがすごすぎる!!!
あと、これも撮影禁止でしたが、幻の雑誌「ONDINE」の江波杏子さんきれいだったなーーー!!
たしか、このポスターだったはず・・・これも刈谷市美術館のページを貼ります。
刈谷市美術館 収蔵作品データベース 『ONDINE』ポスター
1960年代にこんなに革新的なことをやっていたなんて本当にすごいし、私もこの時代に生まれていたかったってすごく思いました。音楽、芝居、ラジオ、小説・・・どんな表現でも宇野先生のイラストが描かれていると、その魅力が何十倍にも膨らむ感じがします。
2階では宇野先生が手掛けたショートアニメが上映されているそうです。
私はこの日会場に着くのが遅く、見る時間がありませんでした。
3本で25分間だそうです。
会期中にもう一度行ってぜひ見てみたいと思います。
会場すぐ近くのMMMでは作品がさわれて、購入もできます。
こちらの会場のすぐ近くにあるMMM(メゾン・デ・ミュゼ・デュ・モンド)では、宇野先生の直筆サイン入り作品が購入できます。
こちらでは会場に展示されている作品と同じ手法で特殊印刷したものを、実際に手に取り購入することもできます。解説も詳細に書いてくださっていたのでとても勉強になりました。
MMM(メゾン・デ・ミュゼ・デュ・モンド)について詳しくはこちら
会期中、また必ず行きたい
この会場に入った途端、私のテンションは爆上がりで、どれからみていいか頭がクラクラしてしまうほどでした。すごく見応えがある展示です。
この特殊技法による印刷は、生で見た人だけが味わえる特権なので本当に行けてよかったです。
アニメーションが見られなかったので、必ずもう一度行きたいと思います。
今回、個展に行って、宇野先生が描く少女にはなれないけれど、私の中にもこの少女はいるんだなと改めて思いました。プリズムプリントを見て、涙袋メイクをしたくなったので明日から強めにハイライト入れようと思います。
あー、なんでこんなに素敵な世界を作れるんだろう。本当に会場全体が夢みたいだった。
記念に会場で宇野さんの小さな画集を買いました。
帰ってきて調べたら、普通の本屋さんでは在庫があまりないようでしたので、購入できてよかったです。
宇野亞喜良さん おすすめ画集
撮影禁止だった沢田研二さんのセーラー21金ペンのポスターは、私が持っている画集の中では「宇野亞喜良 クロニクル」に掲載されていました。(107ページ) 宇野先生直筆の絵コンテも載っています。
この画集、まさに「クロニクル」(年代史)で、ものすごいボリュームなのでおすすめです。
ただこのクロニクル、プレミア価格ついちゃってますね・・・。
もう少し手軽に、宇野先生の画集をほしいという方におすすめなのがこちら。
この画集、宇野先生が絵を制作しているところが事細かに写真と文章で解説してあります。
宇野先生のこの絵が、どこかに展示されている、もしくは画集に収録されているかご存知の方いらっしゃいますか?
最後に、私からのお願いです。
こちらの絵が、展示されている、もしくは画集に収録されているかご存知の方はいらっしゃいますでしょうか?
もしいらっしゃいましたら、コメント欄(または問い合わせページ)から教えていただけるとものすごく嬉しいです。
私は、2016年3月、新宿伊勢丹で開催された『~をかし愛らし~宇野亞喜良展@ISETAN』という展覧会で宇野先生の絵を購入した時に、特典としてこの絵が描かれたバスタオルをいただきました。その写真がこちらです。
購入特典のこのタオルが壁にかかっていて「サタニズム」とタイトルが書いてあったように思います。
私がこの絵の原画を初めてみたのは、2014年の青森県立美術館です。息が止まるほど胸が掴まれました。
宇野先生を好きになったきっかけがこの絵です。
その後いろいろと調べて、この絵が2011年7月30日、三沢市寺山修司記念館で行われた宇野先生のライブペインティングで描かれたものだということがわかりました。
そして、2016年に新宿伊勢丹で(バスタオルとしてですが)やっと再会できたというわけです。
それからいくら調べてもこの絵の情報が出てきません。「サタニズム」が覚え違いの可能性もあります。刈谷美術館の収蔵作品一覧には見当たりませんでした。
この絵がどこかに展示されているとか、販売されているとか、画集に載っているとか、なにかご存知の方がいらっしゃいましたら、コメント欄か問い合わせページより教えていただけるとすごく嬉しいです。
宇野亞喜良先生の作品がこれからもたくさん見られますように。
ここまで読んでくださりありがとうございました。双六問屋でした。
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