本当にあった怖い話、実話「伏線回収」私の体験談 | 双六日録

私が体験した、本当にあった怖い話『実話 伏線回収』

自分語り
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皆さんこんにちは。双六問屋です。
見に来てくださりありがとうございます。

さて、夏がやってきましたね。
夏といえば怪談の季節。
せっかくなので、私が実際に体験した怖い話を書きたいと思います。

信じる信じないは読者の方におまかせします。
記事内に出てくる事件の詳細については申し訳ありませんがお答えできません。
では、どうぞ。

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「すみません、お時間ありますか?」

今から約XX年ほど前。

当時の私は、昼間OL、夜はホステスとしてスナックで働いていました。

私の地元は九州の観光都市です。
そんなに給料が高い職場はなく、ダブルワークしていた20代女性は珍しくありませんでした。

昼間の職場バレを避けるため、お客さんにはどこで働いているかは秘密にしていましたし、写真を撮ることは避けていました。

いつも通り昼間の仕事を終え、ファストフードで夕食を取り、バイト先へのスナックへと向かっている最中の出来事です。
町で一番大きい繁華街を歩いていると、声を掛けられました。

「すみません、今ってお時間ありますか?」


30代くらいの髪が長い、スラッとした感じのいたって普通の女性です。
私「いやー、そんなにないですけど、どうしました?」

私は、町を歩いているとよく道を聞かれるタイプです。
自分自身も方向音痴で人に道を聞くことが多いので、自分が聞かれた場合もできるだけ答えるようにしています。

女性「私、実は今取材をしていて、この町のあんまり知られていない観光スポットを聞いてまわってるんですよ。」
あー、そういうことか。それだったら別に私が今答える必要ないな、と思い、
私「すみません、今あんまり思いつかないですね・・・」と伝えて立ち去ろうとしました。

その瞬間。

女性「私、しばらくこの地域取材しているので、もし何か思い出したら連絡ください。」
と言って名刺を渡されました。
連絡することはないとわかっていたけど、断るのもなーと思い、「わかりました。お役に立てずすみません。」とその場で名刺をしまい、バイト先のスナックに向かいました。

ママからの衝撃的なニュース

それから2、3日ほど過ぎた頃だったでしょうか。

スナックのバイトが終わり、お店のママの車で家に送ってもらった時の話。
(ママはお酒を一滴も飲まない人でした。)
車を降りようとした私に、ママが「双六(私)、ちょっと時間ある?」と言ってきました。珍しい。
「全然時間ありますよ、どうしました?」と聞くと

ママ「実は、私の元旦那がこの間死んだ。」
私「えっ?!」
ママ「というか、殺された。」
私「ええええっ?!」
ママ「しかも、新しい家族全員。」

いやもう、なんて言っていいかわからない。
たしかママと元旦那はずいぶん前にママと離婚したと言ってたな。
離婚間際はめちゃくちゃに揉めたとか。

ママ「殺したいほど憎んでたんだけど(たしかによく言ってた)、本当に殺されて驚いてる。」
私「そうですよね・・・大変でしたね、ママ、大丈夫ですか?」
ママ「大丈夫なんだけど、ちょっと元旦那の親類のところに呼ばれたから行ってくるわ。悪いけど、あさってお店閉めるから。よろしく。」
私「わかりました。お気を落とされないようにしてください。」

呆然としたまま、とりあえず挨拶をして、その日は家に帰りました。

スナックは1日だけ休業したものの、あとは通常営業。
ママは離婚歴があることもお客さんには秘密にしていたので、営業中にその話題が出てくることは一切なかったし、営業時間外でもその話にはふれませんでした。

オープン前にやってきたお客さん

そして更にその数日後。
いつも通り、オープン前に店内の掃除をしていると、
ママが出勤してきて「双六、おはよう。ちょっと今日、オープン前に私宛にお客さん来るから。と言われたので、私は「はーい」と答え、また掃除を続けました。

しばらくすると、お店のドアが開き女性が入ってきました。
女性「すみません、ママさんいらっしゃいますか?」
ママ「はいはい、私です。奥の方で話しましょう。」

ママと女性は奥のボックス席で30分ほど、オープン直前まで話していたでしょうか。

その女性は帰り際、私の方を見ていたずらっぽい微笑みをし、少し頭を下げながら帰っていきました。

私は扉が開いてその女性の顔を見た時から気がついていました。
「この間私に道を聞いてきた女性だ」と。
どういうこと?なぜ?ママも観光スポット聞かれたのか?
おすすめスナックとして紹介された?でも写真撮影してなかったよね?
誰?なぜ?

女性をエレベーターまで送っていった後、ママが店に戻ってきました。

ママ「あー!もうムカつく!」
私「ママ、さっきの人って・・・」
ママ「週間文○の記者!元旦那のことで取材させてくれって言われて。
どこから調べたか知らないけど携帯に電話あってさ。
断ってもし営業中に来られたら嫌だったから、オープン前に対応した。めちゃくちゃしつこく聞いてこられてムカつくわー」

その瞬間、私は全て悟りました。

あの人、最初から私のこと知ってて声かけてきたんだ、と。
観光スポットの話なんて釣り針にすぎない。
ママの元旦那の事件後、ママのことを調べて、きっと私までたどりついたんだろう。
そして事件について知っていることを話してほしかったんだ。
その後、財布に入れっぱなしで忘れていた名刺を見ると、たしかに「週間○春」の記者でした。

それからしばらくして、週間○春にその記事が掲載されました。
私もこっそり買って読んだのですが、殺人事件の詳細、ママと、ママの実家のことまで詳しく書かれていたのを覚えています。
特定を避けるために詳細は書きませんが、この事件はマスコミの注目を浴び、いくつかの雑誌で特集が組まれたほどです。

冒頭に書いた通り、私はお客さんに一切自分の身元を明かしていませんでしたし、写真も撮っていません。
しかし記者は、私がこのスナックの従業員であるという情報をどこかで掴み、顔を調べ、何時にあの繁華街を通るかも把握して声をかけてきたのでしょう。
ただの一般人の私に、ここまで労力を使って取材ししてきたことが怖かったです。

よくニュース記事で「関係者談」と書いてありますよね。「関係者って誰やねん!」と笑い話にされますが、文○は本当に誰かわからないほど遠い「関係者」にまで徹底的に聞いて回るのだろうと思います。

「文○砲」という言葉が生まれるずっと前の話です。
私は文○が大きなスクープをすっぱ抜くたび、「文○ならそりゃ暴くだろうな」と毎回思います。

あの時よりネット社会になった今、自分の情報は自分で守らないとなとなおさら強く感じています。
あなたは何もしなくても、もし周りで何か起きた時、あなたの個人情報も一瞬で抜かれるかもしれません。
私が今日書いたのは、SNSもなかった時代の話です。

このブログを読んでいる方もお気をつけください。

ここまで読んでくださりありがとうございました。双六問屋でした。

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